【初心者向け】基礎&実践プログラミング

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【脳MRI画像解析入門】脳画像解析のための環境構築

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動かしながら学ぶ PyTorchプログラミング入門

動かしながら学ぶ PyTorchプログラミング入門

  • 作者:斎藤勇哉
  • 発売日: 2020/11/30
  • メディア: Kindle版

目的

  • 脳画像解析のための環境構築

はじめに

 脳画像解析をする上で環境構築は、一つの山である。この山のせいで、脳画像解析をあきらめてしまった方もいるであろう。そこで、この記事では簡単に脳画像解析の環境構築をする方法を解説する。

K-LabのHPでは、脳画像解析環境を構築済みのLinux(Lin4Neuro)を配布しているので、こちらを用いて脳画像解析のための環境を自身のPCで整える。

Lin4Neuroが使えるようになるまでの手順は、次の通り。

  1. Lin4Neuroを動かすためのソフト(VirtualBox)をインストール
  2. Lin4Neuro(ovaファイル)をダウンロード
  3. VirtualBoxに、Lin4Neuro(ovaファイル)をインポート
  4. Lin4Neuroの設定
  5. Lin4NeuroをVirtualBoxから起動
  6. ソフトのインストール

Lin4Neuroの詳細については、こちらを参考に。

www.nemotos.net

Lin4Neuroに必要なPCのスペック

  • 2GHz以上のプロセッサ
  • 最低4GBのメモリ(RAM)
  • ハードディスクに100GB程度の空き容量

詳細は、Lin4Neuroのハードウェアの要件をご覧ください。

1. Lin4Neuroを動かすためのソフト(VirtualBox)をインストール

VirtualBoxのサイト から、自身のOSにあったVirtualBoxのインストーラーをダウンロードする。バージョンは、なるべく最新のものを選ぶ。

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ダウンロードしたインストーラーを用いてVirtualBoxをインストールする。インストール後、VirtualBoxを起動すると、次のようなウィンドウが表示される。

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2. Lin4Neuro(ovaファイル)をダウンロード

K-Labのリポジトリから、Lin4Neuroをダウンロードする。

ここでは、Ubuntu18.04ベースのLin4Neuroをダウンロードする方法を紹介する。

こちらから、Ubuntu18.04ベースのLin4Neuro(ovaファイル)をダウンロードする。

3. VirtualBoxに、Lin4Neuro(ovaファイル)をインポート

ダウンロードした、Lin4Neuro(ovaファイル)をVirtualBoxにインポートする。

VirtualBoxのメニュータブ左上から「ファイル→仮想アプライアンスのインポート」を選択。

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インポートしたい仮想アプライアンスとして、Lin4Neuro(ovaファイル)を選択し、次へをクリック。

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仮想アプライアンスの設定は、デフォルトで構わないが、必ず空き容量が100GB程度あるハードディスクでインポートする。

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インポートが完了すると、VirtualBoxのウィンドウにインポートしたLin4Neuro「L4N-1804-VM-En」が表示される。

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4. Lin4Neuroの設定

CPUとメモリ(RAM)の設定

L4N-1804-VM-Enを選択した状態で、右側の設定画面の上から2番目の「システム」をクリックする。

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システムの設定画面ウィンドウが表示される。メモリ(RAM)の設定をしたい場合、タブ「マザーボード」を選択。ここで、Lin4Neuroのメモリ(RAM)を設定することができる。デフォルトでは、4GB(4096MB)に設定されている。自身が使っているPCメモリに余裕があれば、8GBにするとよい。メモリを大きくするほど、より多くの計算ができたり、Lin4Neuroの動作がスムーズになる。

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CPUの設定をしたい場合、タブ「プロセッサー」を選択。デフォルトでは、コア数1になっている。コア数が多いほど、並列計算ができるようになる。

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共有フォルダの設定

VirtualBoxを起動するPC(ホストOS)とLin4Neuro(ゲストOS)とのファイルのやり取り(例:WindowsとLin4Neuroのファイル共有)は、単純なコピペのように直接的にはできない。そこで、ホストOSとゲストOSの共有フォルダを作成する。

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L4N-1804-VM-Enを選択した状態で、「設定」を選択する。

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設定ウインドウが表示されたら、左側メニューから「共有フォルダ」を選択し、右側の共有フォルダを追加するボタンから、共有フォルダを指定する。

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「フォルダのパス:」で、共有フォルダを指定する。

この時、「読み込み専用」と「自動マウント」に、チェックが入っていないことを確認する。

設定・確認ができたら、OKをクリックする。

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5. Lin4NeuroをVirtualBoxから起動

L4N-1804-VM-Enを選択した状態で、「起動」を選択する。

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Lin4Neuroを起動すると、次のような画面になった場合、そのままEnter/Returnキーを押す。何もせず、そのまま待っていても起動する。

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ログイン画面になったら、パスワード:lin4neuroを入力し、「Log In」ボタンでログインする。この時、すべて小文字で入力することに注意。

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6. ソフトのインストール

デスクトップにある「installer」フォルダに脳画像解析ソフトのインストーラが格納されている。欲しいソフトのアイコンをダブルクリックすることで、ソフトのインストールをすることができる。

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インストールしたソフトは、左下の脳アイコンをクリックし、「Neuroimaging」から選択し、起動できる。

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3D Slicerのインストール

「Install 3D Slicer」をダブルクリック。

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インストーラが実行され、端末(ターミナル)が立ち上がる。

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パスワードを要求されるので、「lin4neuro」とタイプし、Enter/Returnキーを押す。このとき、タイプしている文字は表示されないが、しっかりと入力されているので気にせずタイプする。

[sudo]  password for brain:

インストールが開始される。

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ITK-SNAPのインストール

「Install ITK-SNAP」をダブルクリック。

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インストーラが実行され、端末(ターミナル)が立ち上げる。

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パスワードを要求されるので、「lin4neuro」とタイプし、Enter/Returnキーを押す。このとき、タイプしている文字は表示されないが、しっかりと入力されているので気にせずタイプする。

[sudo]  password for brain:

インストールが開始される。

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FSLのインストール

「Install FSL」をダブルクリック。

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インストーラが実行され、端末(ターミナル)が立ち上げる。

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FSLをインストールするにあたって、同意次項や自身の情報について回答し、「Register」をクリック。

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端末(ターミナル)をみると、FSLをどこにインストールするか聞かれる。デフォルトでよければ、Enter/Returnキーを押す。

Where would you like the FSL install to be (including the FSL folder name)? [/usr/local/fsl]: 

インストールが開始される。

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しばらくインストールをしていると、パスワードを要求されるので、「lin4neuro」とタイプし、Enter/Returnキーを押す。このとき、タイプしている文字は表示されないが、しっかりと入力されているので気にせずタイプする。

We require your password to continue...
password:

インストールが続行される。

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インストールが完了すると、端末(ターミナル)が自動で閉じる。

FSLを使用するためには、再度ログインし直さなければならないので、一度ログアウトする。

ログアウトするには、右下の脳画像アイコンをクリックし、「Log Out」を選択する。

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次のようなウインドウが立ち上がったら、「Log Out」を選択する。

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ログイン画面になったら、パスワード:lin4neuroを入力し、「Log In」ボタンでログインする。この時、すべて小文字で入力することに注意。

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端末(ターミナル)を立ち上げて、fslとタイプし、Enter/Returnキーを押すと、FSLが起動する。

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MRtrix3のインストール

「Install MRtrix3」をダブルクリック。

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インストーラが実行され、端末(ターミナル)が立ち上げる。

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パスワードを要求されるので、「lin4neuro」とタイプし、Enter/Returnキーを押す。このとき、タイプしている文字は表示されないが、しっかりと入力されているので気にせずタイプする。

[sudo]  password for brain:

次に、MRtrix3インストールに必要なストレージ容量を聞いてくる。ストレージ容量に問題がなければ、Enter/Returnキーを押す。

After this operation, 133 MB of additional disk space will be used.
Do you want to continue?  [Y/n]

インストールが開始される。

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FreeSurferのインストール

FreeSurferのインストールのために、FreeSurferのライセンステキスト(license.txt)を「/home/brain/Downloads」に準備しておく必要がある。

ライセンステキストの取得のために、こちらのリンクにアクセスし、必要事項の確認・記入の上、申請をする。

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申請後、記載したメールアドレス宛にFreeSurferの管理者からメールが送られてくる。そのメールに「license.txt」が添付されているので、これを「/home/brain/Downloads」に配置する。

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license.txtの準備ができたら、「Install FreeSurfer 6.0.1」あるいは「Install FreeSurfer 7.1.1」のいずれかをダブルクリック。数字が大きい方が最新である。

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インストーラが実行され、端末(ターミナル)が立ち上げる。

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FreeSurferをインストールか聞かれるので、「yes」とタイプし、Enter/Returnキーを押す。このとき、タイプしている文字は表示されないが、しっかりと入力されているので気にせずタイプする。

Are you sure you want to begin the installation of FreeSurfer?  (yes/no)

次に、VirtualBox環境に合わせてインストールするか聞かれるので、「yes」とタイプし、Enter/Returnキーを押す。

Do you want to modify recon-all for VirtualBox environment?  (yes/no)

インストールが開始される。

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しばらくすると、パスワードを要求されるので、「lin4neuro」とタイプし、Enter/Returnキーを押す。このとき、タイプしている文字は表示されないが、しっかりと入力されているので気にせずタイプする。

[sudo]  password for brain:

インストールが続行される。

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ANTsのインストール

「Install ANTs」をダブルクリック。

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インストーラが実行され、端末(ターミナル)が立ち上がる。

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パスワードを要求されるので、「lin4neuro」とタイプし、Enter/Returnキーを押す。このとき、タイプしている文字は表示されないが、しっかりと入力されているので気にせずタイプする。

[sudo]  password for brain:

インストールが開始される。

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SPMのインストール

「Install SPM12 Standalone」をダブルクリック。

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インストーラが実行され、端末(ターミナル)が立ち上がり、インストールが開始される。

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しばらくすると、パスワードを要求されるので、「lin4neuro」とタイプし、Enter/Returnキーを押す。このとき、タイプしている文字は表示されないが、しっかりと入力されているので気にせずタイプする。

[sudo]  password for brain:

CONNのインストール

「Install CONN18.b Standalone」あるいは「Install CONN19.c Standalone」をダブルクリック。

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インストーラが実行され、端末(ターミナル)が立ち上がる。

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パスワードを要求されるので、「lin4neuro」とタイプし、Enter/Returnキーを押す。このとき、タイプしている文字は表示されないが、しっかりと入力されているので気にせずタイプする。

[sudo]  password for brain:

インストールが開始される。

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機械学習の環境構築

「Install Python3 libraries for Machine Learning」をダブルクリック。

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インストーラが実行され、端末(ターミナル)が立ち上がる。

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機械学習のためのライブラリをインストールするか聞かれるので、「yes」とタイプし、Enter/Returnキーを押す。このとき、タイプしている文字は表示されないが、しっかりと入力されているので気にせずタイプする。

Do you want to continue?  (yes/no)

次に、パスワードを要求されるので、「lin4neuro」とタイプし、Enter/Returnキーを押す。

[sudo]  password for brain:

インストールが開始される。

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しばらくインストールをしていると、パスワードを要求されるので、「lin4neuro」とタイプし、Enter/Returnキーを押す。このとき、タイプしている文字は表示されないが、しっかりと入力されているので気にせずタイプする。

[sudo]  password for brain:

インストールが続行される。

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トラブルシューティング

起動時に、「仮想マシン”L4N-1804-abis”のセッションを開けませんでした。」という警告

主にHPのPCで、仮想化が有効にされていないことが原因。

既にダウンロードした、Lin4Neuro(ovaファイル)は削除せずに、VirtualBoxにインポートしたLin4Neuroの仮想マシンを、一度削除する。

HPのBIOS設定から「VT-x」を有効にする。詳細は、HPの公式サイトを参考に。

PCを再起動した後に、VirtualBoxに再度Lin4Neuro(ovaファイル)をインポートする。


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