
- 作者:斎藤勇哉
- 発売日: 2020/11/30
- メディア: Kindle版
目次
目的
- 自由水イメージング(Free-Water Imaging: FWI)の解析方法の取得
はじめに
脳拡散MRIの1つのボクセルには、何100万もの神経細胞が存在する。さらにその1つのボクセル内に脳脊髄液 (CSF)や浮腫のような自由水が存在する場合、DTIの定量値は影響を受ける(部分容積効果)。脳画像解析では、神経細胞や神経白質路の状態を正確に評価したいので、これらの自由水の影響を排除して定量値を求めたい。そこで、拡散MRIで得られる信号値は、脳実質 (intracell) と自由水 (extracell)の2種類componentから得られるとしてDTIを計算する。そうすることで、自由水による影響を取り除いたDTI定量値を計算することができる。もちろん、Voxelに存在する自由水体積分率 (free-water volume fraction)も計算することができる。
自由水イメージング(Free-water Imaging: FWI)を用いた定量値算出は、我々が導入したPythonで動作するソフトウェアで実行可能である。
理論
準備中。。。
準備するデータ
FWIで必要なデータは、次の通り。
以下の拡散MRIデータは、b値が1000, 2000 [s/mm2]、各b値に対して64軸 (vectors)のデータである。
. ├── DWI.nii.gz # Diffusion image ├── DWI_mask.nii.gz # Mask of Diffusion image ├── bvals.bval # b-values └── bvecs.bvec # b-vectors
実行
FWIを実行するには、Pythonでrun_freewater.py
を実行する。
基本的な使い方は、次の通り。
usage: run_freewater.py [-h] [--bval bval_file] [--bvec bvec_file] [-m MASK] [--bvmin bval_min] [--bvmax bval_max] [--bs b_step] [--eddy] [--bet] DWI_file
すべてのb値を使う場合
multi-shellデータの場合で、すべてのb値を用いてFWIをする場合、次のようにコマンドを実行する。
run_freewater.py --bval bvals.bval \ --bvec bvecs.bvec \ -m DWI_mask.nii.gz \ DWI.nii.gz
b値を指定して使う場合
multi-shellデータの場合で、解析するb値を指定したい場合、b値の最小値--bvmin
と最大値--bvmax
を設定して、b値の解析範囲を指定できます (※指定にかかわらず必ずb0は解析に使用される)。
b=1000のみを用いて解析する場合、次のようなコマンドを実行する。
run_freewater.py --bval bvals.bval \ --bvec bvecs.bvec \ -m DWI_mask.nii.gz \ --bvmin 1000 --bvmax 1000 \ DWI.nii.gz
結果
計算中。。。
処理が完了すると、「freewater」フォルダが生成され、そこにConventional DTIとFree-water eliminated DTI (FWE-DTI) の定量値画像が保存される。
freewater/ ├── DWI_AD_DTI.nii.gz ├── DWI_AD_diff.nii.gz ├── DWI_AD_fwe.nii.gz ├── DWI_FA_DTI.nii.gz ├── DWI_FA_diff.nii.gz ├── DWI_FA_fwe.nii.gz ├── DWI_FWElim.bval ├── DWI_FWElim.bvec ├── DWI_FWElim.nii.gz ├── DWI_L1_fwe.nii.gz ├── DWI_L2_fwe.nii.gz ├── DWI_L3_fwe.nii.gz ├── DWI_MD_DTI.nii.gz ├── DWI_MD_diff.nii.gz ├── DWI_MD_fwe.nii.gz ├── DWI_RD_DTI.nii.gz ├── DWI_RD_diff.nii.gz ├── DWI_RD_fwe.nii.gz ├── DWI_V1_fwe.nii.gz ├── DWI_V2_fwe.nii.gz ├── DWI_V3_fwe.nii.gz ├── DWI_freewater.nii.gz ├── DWI_tensor.nii.gz ├── DWI_tensor9.nii.gz ├── DWI_tissue.nii.gz └── bvalues_freewaterDTI.txt
Conventional DTIとFWE-DTIの画像は、次の通り。
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